ORIENT of cruise-ok



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1998.12
Mr.Erland A.K.Fogelberg ( Vice President Sales Administration ) 


オリエントクルーズ社が所有する唯一の客船、現“マルコポーロ ”は約800人が乗船可能な22000トンの客船として1965年に建造された。
当初はロシアの客船として“アレキサンダーパキンス”という船名で呼ばれていたが1991年~1993年にオリエントクルーズ社の客船として大きな改装が施され、現在世界一周からショートクルーズまでを可能としたアドベンチャー色の強い客船に生まれ変わった。
アレキサンダーパスキンという船は実は客船に模して造られた“スパイシップ ”でロシアが軍の輸送目的のためドイツの造船所で造られた船であった。
そのため船体にはたいへん多くの鉄が使用され、非常に頑丈で重い船であったと言われる。
マルコポーロは客船としてどんな寄港地を訪れても最高の居心地の良さと満足いった食事を提供できる4スターのクラシック・トランスアトランティックライナー(往年の大西洋横断客船 )の雰囲気を持ち合わせた客船を理想としていた。
客船としての新たな役割を果たすために大掛かりな改装がなされている。
キャビンをはじめ船内はすべて新しいものに取り替えられ、また船体内外のデザインには2人の世界的に著名なデザイナーが携わった。
コペンハーゲン(デンマーク)出身のナット・ハンセン氏は船の外観をそしてアテネ(ギリシャ)出身のカツソラキス氏は船内のインテリア部門を担当した。
船内は新し過ぎず、それでいて古さを感じさせぬことのなく誰にでも親しみを抱いて貰えるように“アールデコスタイル ”で統一された。またエンジンも従来のものから新型のものに替えられ、さらに振動を抑えるためエンジン下部にクッションも敷かれた。 昨年オリエント・クルーズラインはアメリカの権威あるトラベル雑誌“コンデ・ナスト・トラベラー ”によって“寄港地部門 ”で世界のトップクルーズラインの評価を、また“ザ・ワールドオーシャン&クルーズライナー協会 ”によって3年連続で“ベスト料金 ”クルーズの名誉に輝いた。そのことはマルコポーロを数ある客船の中でもディストネーションのスペシャリストとして、また他の各寄港地に対し豊富な知識を備えた客船であることを証明した。マルコポーロは特にアドベンチャー(冒険 )そしてエクスプロレーション(探検 )の要素を強く兼ね備えた客船であるため就航コースもそれを意識し考えられている。
例えば南極大陸、ケニアなどのアフリカ大陸、バミューダトライアングル等々、彼等の客船が年間訪れる寄港地の数はざっと300近くにものぼる。
彼等の客船を選ぶ客の多くは常に新しいものを学び脳の刺激を求めているもの達だ。また彼らは訪れる場所に対し特に強い関心を示しているものがその殆どだと言う。
そのため客船会社はそれら地域について歴史や民族など特別講師を招きレクチャー(講演 )をひらくなど知的レベルの高いプログラムを多数用意することで彼等の欲求に応えている。
今年5月初旬よりノルウェージャン・クルーズライン (NCL)の傘下にオリエント社が加わるという大きな出来事が起こった。
しかしこれも両客船会社にとってはタイミングが良かったようだ。
というのはNCLはここ数年カリブ海以外にヨーロッパ、南アメリカ、オーストラリア等航路を拡張してきていた。
NCLは客船会社としてはカーニバル社やロイヤルカリビアン・インターナショナル社といった大手客船会社のような方向へ進むつもりはなく、世界全域にわたりクルーズを展開しようとしているところであった。
一方、オリエント社はクルーズビジネスのスタート時点より年々世界にわたりより多くのエキゾディックな寄港地を広げ、今後も同様なマネージメントやサービスを続けて行くことを望んでいたからだ。
ここ数年オリエント社はすでにフル状態で客船を可動していたこともあり、ちょうどもう一隻客船を必要とする時期にきていた。
NCLはそのことを知っていたようであった。
NCLにとってはかつてのロイヤルバイキングライン、ロイヤルクルーズライン( クロスターグループはかって前述された3つの異なったタイプの客船会社を所有していた)がそうであったように再び世界広域にわたりクルーズを始める良い時期にきていたわけである。
2年前彼等は世界への道を閉ざされた。(経営上の問題で両客船会社はなくなってしまった)今ようやく彼等は再び世界へのトビラを開いたところかもしれない。
新しくNCLがオリエントラインのオーナーになったことでNCLは来年あたりにはオリエント社に客船を一隻提供することになっており、たぶん “ノルウェージャンクラウン ”あたりが移ってくるようである。
しかしながらNCLは以前通りオリエントを確立されたブランドとして“デスティネーションのスペシャリスト”を彼等の最大の持ち味にクルーズを行っていくつもりである。今回の件でNCLはより多くのディストネーションを得、またオリエント社は乗客へのキャパシティーを増やせたこととなり両社にとって今後大いなる飛躍となることは間違いないであろう。