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1996.6
コスタ・クルーズラインは“EUROLAXE ( 現代感覚を備えたヨーロッパのエレガントな客船 ) ”をコンセプトに置いた客船会社である
。1995年7月、コスタロマンチカのデビューから約3年、コスタクルーズファンにとっては待望の第3船コスタビクトリアがイタリア(ベニス)からデビューすることになった。クルージング・スピード23ノット、総トン数7万5000トン、先進のテクノロジーに今やすっかりお馴染みともなったイタリアスタイルが満載されたビクトリアは、まさにコスタクルーズが自信をもって投入した21世紀を意識しての客船だ。 写真をクリックすると拡大表示することができます。
客船コスタビクトリアの基本コンセプトは、先にデビューした2船同様“クルージング・イタリアン・スタイル ”が継承されている。船内は贅沢なまでに大理石、木材、真鍮などの素材が取り入られそれらがイタリアン調に美しく仕上げられている。船全体に大型ガラスが張り巡らしたオブザーベーションラウンジは、4層にわたる巨大なものでダイナミックなパノラマが、ラウンジで寛ぎながら楽しむことができる。“シンフォニア ”、“ファンタジア”といったふたつのレストランで出される料理はヨーロッパ、アメリカの料理が中心となる。また昼食、夕食のフルコースメニューの間に毎日異なったパスタ料理がはさまれるのは彼等コスタ客船達の特徴だ。キャプテンをはじめ主なオフィサーは、イタリア人、クルー達はヨーロッパ、アメリカ、アジアといったように、とても国際色に富みその多くがルーマニアとペルーにあるコスタクルーズ社の学校で厳しいトレーニングを通過してきたもの達だ。親身な温かさ、高品質のサービス、それにイタリアンスピリットを学んだ優秀なスタッフ達が乗客に最高のサービスを提供している。エンターテイメントは2階席を設けた804人収容可能なフェスティバルショーラウンジで繰り広げられる華やかなミュージックのほか、コメディなどが用意され、幅広い層の方々が楽しめる。またカジノ、最新の映画、ミッドナイトブッフェなどもある意味クルーズ中楽しみなエンターテイメントであるが、イタリアの客船のためか曲のレパートリーの中にオペラを設けたイタリアン・カラオケは、コスタ・クルーズの人気プログラムのひとつでもある。ビクトリアが予定しているディスティネーションは、ウインターシーズンがベニス(イタリア)発としギリシャ、トルコといった寄港地を巡る一週間クルーズ、サマーシーズンはフォートロダデール発、キーウエスト、コズメル、ジャマイカ等の島々を訪れる同じく一週間の東、西カリブ海クルーズ交互に行うことになっている。現在コスタ社が見込んでいる客層は例えば、ヨーロッパクルーズでは約70%近くがイタリア人を中心にしたヨーロッパ人が、残りの約30%がアメリカ人になるものと予定している。
またカリブ海クルーズではその比率はほぼ逆転する 。 写真をクリックすると拡大表示することができます。
そのためヨーロッパ、カリブ海という大きなふたつのディスティネーションによって船内の雰囲気も変化する。
ちなみに乗客たちの平均年齢は約47歳、年収は約5万ドルといったところだ。さて通常、同クラスが持つ客船のクルージングスピードは、だいたい20~21ノットといったところだが、ビクトリアは23ノットと現存する客船のなかではトップクラスのスピードを誇る。これは現在の乗客達のクルーズの傾向をみると船の中で長く時間を過ごすより、寄港地でより長く楽しみたい方々が過半数を占めるためだからだそうだ。これによりギリシャ、トルコエリアは特に余裕を持ってクルーズすることが可能となった。今年のカリブ海クルーズからディスティネーションのひとつにドミニカ共和国の近くにある“セレナキー ”というコスタ社のプライベートアイランドが加わった。“セレナキー ”は盛り沢山の可能性を秘めた島である。例えば乗客達は美しいビーチを持ったその島でのんびり日光浴を楽しんだり、バーベキューパーティーやビーチバレー、シュノーケリング、オリンピックゲームなども楽しむことができるのである。年々乗客の年齢層は若年化傾向にある。コスタ社ではそんな乗客達のニーズに応えハネムーン、ファミリー、子供向けといった幾つかのプログラムが新たに加えられた。 写真をクリックすると拡大表示することができます。
またクルーズ料金も以前に比べると手頃なものとなり新たなマーケット開拓に積極的に乗り出している。
コスタ社にとってビクトリアは初のメガシップクラスへの参入となるが、客船大型化は現代の客船の流れである。来年デビューが予定されるコスタオリンピア(7万8000トン)もそうであるように、これからも大型化は進むようである。ただしメガシップといってもビクトリアの船幅は約31.65m。パナマックス(32.2m )からいえばぎりぎりだがパナマ運河を通過できるサイズに抑えられ、ディストネーションにおける柔軟さは依然残されている。そんなことからも近い将来、アラスカ、アジアといったさらに広海域にわたり“クルージング・イタリアン・スタイル”が展開されていくこともありえるのかもしれない。
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