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1996.9
1990年の会社設立以来、カリブ海に新風を巻き起こし、プレミアムマーケットにおける地位を確立したセレブリティークルーズ社。“エレガント”と“ハイテク”を見事に調和させた船内。そして何よりもセレブリティーを上質な客船会社の仲間入りをさせたのはテーブルに並ぶ素晴らしい料理の数々であろう。 昨年デビューしたセンチュリーに加え、3隻の新造船達が今後投入されることが発表されている。
セレブリティーの今後の戦略とは?
「おかげさまでセレブリティーは会社設立から短い期間で5スターという名誉ある評価を得ることができました。」と誇らしげに答えるのはラテンアメリカ、カリブ海そしてアジア地区でのセールスを担当するディレクター、デビット・ネグロン氏。とは言うもののセレブリティー社の名が業界全体に知られ、また今日までそれを維持するのにはなみなみならぬ苦労があったようだ。 まずヨーロッパスタイルのサービスを船内全体に行き届かせるため、2カ国語以上話すことができる有能なヨーロッパ人スタッフを多数揃えたこと。また高品質な客船を作り上げるにあたり彼等が最も気を配ったのが食事面のことであった。「我々は他のクルーズラインよりもさらに質の高い食事をお出しせねばならぬということを常に頭にいれメニュー作りを心がけて参りました。」それを実現するためセレブリティー社は英国でも有名な世界的に知られるシェフ、ミッシェル 写真をクリックすると拡大表示することができます。・ルー氏(ダイアナ妃とチャールズ皇太子の結婚式のレセプリョンの料理を担当した)とパートナーシップを結んだ。さらに使用する食材には冷凍食品は一切使用していないというのもセレブリティー社の食に対するこだわりであった。「我が社が乗客ひとり当たりに費やす素材コストは、業界内で最も高額なものではないでしょうか。」彼等の料理は、味、プレゼンテーションとも、他客船とは一線を画しそれはセレブリティ社の客船を紹介するブローシャーにもスペースを割いてアピールしていることはすでに客船愛好家達の知るところだ。 セレブリティ社がなぜ料理にこだわるのかと言えばそこには理由があった。「クルーズを体験なさった方々が、まず話題にするのが食事のことだからです。そのことから我が社は食事が満足のいくものでなければ、決して乗客の方々を満足させるものでないという考えのもと、食事部門の充実に努めてまいりました。」さらにもし希望があれば追加料金なしで24時間ダイニングと同様のメニューにある食事をルームサービスで持って来てくれるということも時間の制約なく食事を楽しまれる人間には嬉しいことである。またスイートルームに滞在する乗客に限り“バトラー・サービス”というより密度の濃いサービスを提供されるなど、他客船にはない上質のサービスも用意されている。客船“センチュリー”“ホライズ”のスタンダードキャビンの大きさは、175スクエアフィート。なかでも、今回デビューした“センチュリー”のスイートは、世界で2度目という大きなもので、その“ペントハウススイート”と、カテゴリー1スイートを合わせたスイートのサイズは1512スクエアフィートといった非常に大きなものだ。
さて“センチュリー”で初めて採用されたのが、船内に備え付けられた多数の電気機器類で、それらは世界のハイテク機器のトップメーカーである、ソニー製品で統一されている。ソニーとのパートナーシップはサテライト(衛星)を利用し、“センチュリー”と世界各地を結んでの会議を同時に進行させるといった大胆な試みも可能になった(例えば企業などが社員を研修のため乗船させ船内での会議を)。
“センチュリー”の61のキャビンには、ベランダが備え付けられているが、97年にアラスカクルーズでデビューする“ギャラクシー”には、さらにそれらが加えられるほか、プールの上に、全天候型のドームが取り付けられる予定である。また“センチュリー”には“グランド・ステアケース”(大階段)と呼ばれる上階にまで渡る素晴らしいダイニングルームが設けられたほか、シーガー(葉巻)愛好家のためには、“マイケルズ・クラブ”といったラウンジも設けられ、ヨーロッパ的な風情を持った大人の船旅を心ゆくまで楽しむことができる。ちなみにマイケルズ・クラブには本物のピカソの絵画が飾られ訪れるものを待っている。その他の“センチュリー”の特徴としては、日本式の“アクア・スパ”というユニークな設備が用意され、アロマセラピー、フィットネス、メーキャップ・マッサージなどのプログラムによる本格的リラックスゼーションを1日10ドルで体験できるようになっている。 写真をクリックすると拡大表示することができます。「繰り返しますが、セレブリティ・クルーズは、常に食事とサービスに最大の重点を置いておいておりますが、特にサービスに関して私どもは、環境、雰囲気、接待の仕方、すべてにおいてお客様を単なる乗客としてではなく、大切なゲストとして迎え、ヨーロッパ式のカジュアル・エレガンスな雰囲気を船内全体に漂わせるように努めております。セレブリティの料金が多少他社より高めなのは、ホテルと同様、それぞれに微妙な質の違いがみられるからで、例えば、ホリデーイン、ハイアット、マリオット、リッツ・カールトンといったそれぞれのホテルが異なるように、他社との料金の違いは内容に反映しているものだと理解して頂けたらと思います。」 乗客の内訳は、75%がアメリカ人、25%が南アメリカ人、そしてヨーロッパ人、それに続きアジア人が、年齢は25~55歳、年収は6万~7万5000ドルの乗客達が主流を占めている。夏期は、家族連れや25~35歳の未婚者、学生なども多く、冬期は平均年齢55歳前後の年配の方が中心だ。海外からの乗客への特別なアレンジとしては、食事のメニューを他国語に訳すなどで、今はまだだが近い将来、アジア方面のものも用意する予定と言う。セレブリティにとっては96年に“ギャラクシー”を、97年には次の新造船“マーキュリー”がアラスカにて就航し、2隻体制でアラスカクルーズを行う予定でいる。セレブリティがカリブ海から新たなディストネーションとしてアラスカに客船を配船したのは、定番であった人気のカリブ海クルーズの乗船客の次の関心が、ビーチを中心としたカリブ海の南国の遊び感覚とは異なる、野生動物、自然といった別の意味でのリラックス感を備えたアラスカの大自然だったからであった。料金の方はカリブ海クルーズのものより若干高め(通常他の客船会社の船も同様)になる。乗船客の方はアメリカ北東部はもとより、気候の違いから、フロリダからの乗客が多数乗船するものと予想されていると言う。セレブリティの先のスケジュールとして、97年に“メリディアン”が57日間の南米周遊クルーズを、98年には現在どの客船になるか決定していないが、ヨーロッパ・マーケットへの本格的進出が検討されている。また、同じく97年、太平洋圏への進出するに際し、現在ニュージーランド、オーストラリアのふたつの港の名がその候補地としてあがっているところだ。 セレブリティ・クルーズのオフィサーはすべてギリシャ人で、クルーズスタッフはイギリス人、アメリカ人で構成されている。
中には2カ国語どころか5カ国語を話せるスタッフも何人か乗船しサービスにあたっている。近い将来、アジア圏への進出に合わせ、それに必要な語学を扱えるスタッフの雇用も検討中とのこと。“5スター・エクスプリエンス”。どうぞ5スターの船旅をご体験ください。
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